色合わせに悩む服がなくなる魔法の方法

今日は大寒。
いよいよ、春の訪れを迎える節目です。

そして、今から約150年前の
慶応2年1月21日(1866年3月7日)には、
坂本龍馬らの仲立ちのもと、
木戸孝允と西郷隆盛が薩長同盟を密約した日でもあるそうです。

西洋の列強が日本の治安を脅かす中では、
藩という、これまで主流だった組織体が衝突するよりも、
一致団結して日本のために立ち上がろうという
長州藩と薩摩藩の首脳部の合意は、やがて、

江戸城の無血開城を実現し、
明治という新しい時代、
強い国・日本を形作った
源流となったように思います。

今日、私たちが穏やかに暮らせているのも、
今日、私が身づくろいを楽しめているのも、
日本が独立国家で、安寧であるからこそ。
このようなご先祖さまの苦労があったからこそと、
改めて感謝したくなるできごとです。

…さて、前置きが長くなりました。

今日のテーマは、「色の難しい服をどう着るか」です。

インターネットで買った服が、届いたら実際には違う色だった、とか、
バーゲンで買ってはみたものの、着合わせる方法が思い浮かばない、
などの理由で、クローゼットに眠っている服はありませんか?
そんな悩ましい服を着こなせたら、いいですよね。

私も、過去に海外オークションで手に入れたけれど、
実際の色と画面上での色が違っていた、という経験がたくさんあります。

そんな時、着こなすのをあきらめてしまっては、もったいないですね。
そこで、試行錯誤の結果、次の方法に至りました。

今日は、こちらの玉虫色のジャケットが主役です。
ウォームグレーと思って、インターネットで手に入れたもの。
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このような、鮮やかさの低く、明るさの押さえられた色の
ジャケットにふさわしい装いには、大きく二つの方法があります。

(1) 黒や白の単色で、ジャケットを引き立てる
(2) 調和する色で、統一感をつくる

今日は、(2)について見てみたいと思います。

まずは、ジャケットの色をiPadアプリ「色彩ヘルパー」で調べてみます。
すると、利休鼠(#888E7E)とスチールグレイ(#736d71)の間の色で
あることがわかります。

そこで、この色に合う配色を調べます。
今日は、Adobe kulerを使ってみましょう。
kuler

Adobe kulerの「Explore」タブから「利休鼠(#888E7E)」を使った配色を検索すると、
「Rikyu」という名前で、このようなセットがでてきました。
利休落ち着きと広がりを感じる色の組み合わせです。

そこで、左側2色のオリーブ/カーキ色を使って、
インナーを濃淡でまとめてみます。
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グラスビーズのエンブロイダリーが入った、ZARAのシルクトップに、
シンプルなチャコールグレイの、プリーツ入りウールスカート。

ジャケットと合わせたときに、シルクトップの鈍い光が
玉虫色の襟もとと統一感のある陰影をつくります。
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この方法で配色を吟味すれば、
さまざまな着合わせをもっと楽しむことができるのです。

ぜひ、お試しになって、楽しんでみて下さい。
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色は人を強くできるのか?

午前中に雑務を片付け、午後から長堀橋へ。

今日は、カラータイプインストラクター協会(色彩舎)が主催する
カラータイプアドバイザー認定講座」を
受講します。

カラータイプとは、色彩心理的な観点を元に、
カラーコンサルタントの河野万里子氏が
独自の観点や研究を重ね開発した性格診断システムです。
(「カラータイプ」特許庁商標登録5290696号)

普段、私たちは無意識のうちに
色からの影響を受けています。

色彩が、私たちの心理に影響ほ及ぼすということは、
逆に、その人の心の状態から色を分析でき、
そこから、その人のことが読み取れることになります。

その人の心の状態を、13色の色へ置き換えるのが
「カラータイプ」の体系の特徴。

そして、人の心の状態を色へ置き換えることで、

・複雑な心理状態でも、視覚的・感覚的に、
誰にでもわかりやすく理解できる

・13色がもつ意味の共通性や相違性を分析することで、
微妙な心理状態を読み取ることができる

・短時間で診断ができ、診断結果をすぐに、
行動や対処法に応用できる

といったメリットがあるそうです。

さて、今日のコーディネートはこちら。
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シンプルな綿シャツの上に、
MISSONIのニットジャンパーを羽織ります。
ジャンパーの大きく開いた襟もとと大胆な模様が、
小顔効果に一役買ってくれています。

そして、ジャンパーに含まれるバーガンディ色を
ESCADAのウールスカートで繰り返します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAデコルテには、ジャンパーのジッパーと同じ
ゴールドのチョーカーを選びました。
石は、ハートシェイプのルチルクオーツです。

バーガンディ色を、filofaxのダイヤリーで
もう一度繰り返します。

さあ、私のカラータイプは?というと、
テストの結果、「創造タイプ」とのことでした。

実は、昔は「堅実タイプ」だったのです。
大学在学中の求職活動の折にも、
「絶対につぶれない、安定した会社に就社したい」
という動機で、前職の会社を選びました。

昔は、いい大学に行って、
安定した会社に就職して、
右肩上がりで不自由なく暮らす、というのが、
ひとつの「安心」のカタチでしたね。

それが、徐々に「創造タイプ」に変わったのです。
バブル崩壊、アジア通貨危機、リーマンショック…
いくつもの試練が、働く環境を大きく変えました。
最初のうちは、資格を取ったりスキルを磨いたりで
組織に必要な人間でいよう、と思っていたのですが、
それだけではないようだ、と気づいたのが30代後半。

先の読めない時代を生きるには?
「安定」よりも「充実」が自分に必要なキーワードでは?
…等々、考えていくうちに、
自分の命の時間を、「創造」の楽しさに使いたいと思えてきたのです。

これまでにない「何か」を創りたい。
自己満足ではなく、多くの人に喜ばれるものを。
たとえば、おしゃれが楽しめていない人に、おしゃれをもっと楽しんでもらって、
自分を大切にする気持ちや、生きる喜びに気づいてもらいたいと
思えるようになったのです。

性格は、人生の出来事に影響を受けて、
大きく変わるものだと思います。

ところで、いま、自分に必要なのは、
アイデアを具体的なアクションに落とし込み、
愚直に実行する「活力」。

それで、スカートや小物を通して、
赤のエネルギーを取り込んでいるようです。

色彩心理をうまく活用すれば、
いろいろな面で、自分の可能性を拓くことが
叶いそうな予感。

色のもつエネルギーについて、
気づいたことがあれば、都度、
ご紹介したいと思います。

自宅で特別なワインを囲む夕べ

朝には雪模様だったけれど、
晴れ渡った日差しが綺麗な午後。
今晩は自宅で、特別なワインを頂く日です。

「カデイミイ ブホロ」は、
二重内陸国のウズベキスタンから空輸で運ばれた、
アレアティコ100パーセントの赤ワイン。

フランスの技術者の方の監修のもと、
忠実に製造されたワインです。

ぶどうの栽培に、農薬を一切使っていないだけでなく、
酸化防止剤に使われる亜硫酸塩が含まれていない、
有機ワインでもあります。

こんな日は、シンプルな黒い服で、
ワインを主役に、静かに味わいたいもの・・・

今日のコーディネートです。
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膝丈のシャツスタイルのブラックワンピースを、
細いパイソンレザーのベルトでウエストマークします。
飾り気は、パールネックレスの穏やかな光だけ。
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コルクを空けて30分ほどの頃は、
陽光を受けて輝く、
果樹園の景色を思わせる味わいです。

しかし、その後も刻々と風味が移ろい、
飲み始めて1時間後には、
海辺に沈む夕陽をテラスから眺めているような
どこか切ない香りが漂ってくるのです。

本当に、不思議なワインです。
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ウズベキスタンはシルクロードの中継点にあり、
ワイン発祥の地とも言われているところです。

また、第二次世界大戦の敗戦を受けて
抑留された日本兵たちが、
寒さと飢えに負けず
屈強な数々のインフラを遺したこともあり、
親日派の多い国でもあります。

私も一度、かの国にぜひ、訪れてみたいと思います。

ワンピースでつくるSOHO-STYLE

今日は自宅でワークです。

請求書の作成やコンテンツ制作、セミナーの宿題などを
順次片付けます。

今日は、シンプルなウールジャージの
カシュクールワンピースを選びました。
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チョコレートブラウンの、
ゆったりとした着心地のワンピースを
共布のベルトで背中にリボンを結び、
エレガントな後ろ姿をつくります。

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ワンピースの中に着たのは、
刺繍の入ったニットのキャミソール。
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カシュクールの胸元から、
少しだけ赤い刺繍がのぞきます。

デコルテには、ワンピースの色を繰り返すように、
バルト海の琥珀の細いネックレスを飾り、
目もとからの一体感をつくります。

体の動きを邪魔しない、
自宅ワークスタイルのできあがりです。
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さあ、今日も頑張ります!

「似合う色」と「目指す色」、どちらを優先する?

阪神淡路大震災から今日で19年目を迎えました。

1995年の1月初旬に身内を亡くしたばかりだった私は、
一週間の忌引休暇を広島で過ごし、
震災の前夜に、箕面のアパートの一室に戻ったばかりでした。

そして、朝の5時45分、浅い眠りから不思議と目覚めた私は、
起き上がり、意味もなく玄関へと向かってドアの鍵を開け、
ノブに手をかけて、外に出ようとしていました。
そのとたん、立っていられないほどの「揺れ」に見舞われたのです。
このようなことは、過去にはありませんでした。
振り返れば、誰かが、私を守ってくれたように思います。

それから急いでテレビをつけると、画面が真っ暗で、
女性アナウンサーの悲鳴が聞こえます。
チャンネルをいろいろと変えて、やがて飛び込んできた映像は、
にわかに信じがたいものでした。
あの日のことが、今でもありありと思い出されます。

震災の犠牲となられた多くの方々に、
心から、追悼の意を捧げます。

防災の大切さを、こうして折々に思い出させてくれるのは、
なんと言っても、このような節目の日です。
水や非常食、懐中電灯の電池切れを確認して、
生かされていることに感謝したい日です。

さて、今日は心斎橋で、とある面談があります。
カラービジネスで果敢に走り続けるあこがれの方と、
ご縁を頂いてお目にかかれる嬉しい一日!

今日の自分のキーワードを、「中庸」、と置きます。
人物像が明らかでわかりやすく、
そしてバランスよく、空気感を読むことのできる印象。

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トープ色のウールスーツに、
シャンパンカラーのコットンのブラウスを合わせました。
カフスは、ダークブラウンがかったクロム色のスクウェアのものを
セレクトし、袖口を同系色の濃淡でまとめます。

ジャケットとブラウスの間の襟元には、
クレーががったベージュとターコイズ色の入ったシルクスカーフを差し、
胸元には、ちいさく光るダイヤモンドで慎ましく明るさをプラスします。

30デニールのほどよい透け感の黒いタイツに、スクウェアトゥの靴。
ナイロンの黒いバッグで、低い位置の統一感をつくります。

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スーツの上には、義母から譲り受けた、
グレーがかったオリーブカラーのウールコートをはおります。

ちなみに、今日のコーディネートは、実は
私のパーソナルカラーとは異なる装いです。

でも、似合う色を優先すると、着こなしは限定的になってしまうもの。
「似合う色」と「目指す色」は異なっていてもいいと思います。
ファッションは、相手を大切に思う心をカタチにする、
繊細なコミュニケーションの一部なのです。

所用のあとは洋食ランチ

今日は大阪市内で、
いくつかの雑用を片付けた後、
三番街のグリル・ロンでランチを頂きます。

外はとても穏やかな日差しが注ぎます。

こんな冬の日には、
グレープ色のチップをほんのり含んだ、
淡雪色のブークレのジャケットを
まといたくなります。

淡い色のジャケットに合わせるトップスが、
黒ではコントラストが強すぎます。
また、白でも寂しすぎるもの。
そこで、鮮やかな深い色で、インナーを考えます。
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ニットは、元旦にインナーとした合わせたものです。
ニットのボーダーに含まれるバーガンディの色を、
ファインウールのスカートと合わせました。

ジャケットの、グレープ色が溶け込んだライトグレーは、
ニットの中にもラベンダー色と鴇色で繰り返しています。

今日はニットの元気な印象がくどくならないよう、
ジュエリーとパフュームは、使いません。
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また、ファンデーションもいつもより薄めにして、
コントローラで顔の陰影をしっかりとつくり、
柔らかな印象にしてみました。

数の限られたアイテムで、
いつもとはまた違った組み合わせを考えるのは、
とてもクリエイティブな作業で、頭脳を刺激してくれます。

これもまた、身づくろいの楽しさの一つです。
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熱田神宮 御垣内参拝

今日は小正月(こしょうがつ)で、
関西地方では松の内の最終日です。
名古屋滞在にあわせて、
熱田神宮に参拝訪問します。

昨日のセットアップをそのまま使い、
ジャケットの下に、
ボルドーがかった色の入った、
ダークチョコレート色のモヘアのニットを合わせました。
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熱田神宮は、2013年に創祀1900年を迎えました。
三種の神器の一つとされる草薙剣(くさなぎのつるぎ)が
祀(まつ)られているといわれています。
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主祭神の熱田大神(あつたのおおかみ)は草薙剣の神霊であり、
天照大神とも日本武尊とも伝えられています。

地元の方によると、熱田神宮は、
新しいことを始めるときに
お参りに行く場所なのだそうです。

今年は、身づくろいの楽しさをさまざまな形で
皆さまにお届けする年なので、
まさにご祈念に訪れたい場所です。

御垣内(みかきうち)参拝の希望を
祈祷受付で伝えると、
参拝の申込用紙を準備してくれました。

誰でも気軽にできる一般参拝とは違い、
御垣内参拝は正式な参拝なので、
ジャケットを羽織った正装が欠かせません。

コートを脱ぎ、本殿の参拝入り口で
禊(みそ)ぎをしていただき、
御垣内に入ります。

厳かな御垣内では、
白い石と古い社殿の木の色が、
美しいコントラストを描いています。

まるで、本殿の中から、
「あの人は、どこからいらしたのかしら?」と、
神様がのぞいていらっしゃるかのような雰囲気に包まれます。
澄んでいて、良い気が感じられる場所でした。

本殿の正面で改めて禊ぎを受け、ひとり、
依り代の付いた榊(さかき)の枝を奉納します。

二礼二拍手のあと、心の中で自分の住所と名前を唱え、

日ごろのご加護に感謝します。

そして、「すべての人が自分をそのまま受け入れて
自分らしさを楽しめる世の中づくりをあと押ししたいので、
どうかお見守りください…」とお願いをしてきました。

御垣内をあとにして、
「やはり、この事業を通じて人の幸せに関わりたい」
という確信が、自分の中でひとしお増してくるのでした。
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元気が出ない時こそ、身づくろいからパワーを!

回復したはずの風邪が、
一進一退の模様でなかなか抜けません。
体の浄化が、まだ終わっていなかったのでしょう。

倦怠感と腰痛が、体の動きをさえぎります。

それでも、熱いコーヒーを淹れて頂き、
服を選んで、鏡の前でお化粧を始めると、
みるみる元気が湧いてきます。

お化粧で目元や口周りが生き生きして見え出すと、
心まで活気にあふれてくるのが不思議です。
身づくろいの持つ力の偉大さを、改めて実感します!

さて、今日は夕方から名古屋に入ります。
会社経営を担う社長塾のチームの方々と、
卒業制作の打ち合わせです。

卒業制作では、一本のムービーをつくります。
今日は、その大切なキックオフの日なのです。

日ごろの仕事をそれぞれ抱えつつ、
このようにチームで何かを制作することは、
ずっと後まで、充実感を覚える、
大切な思い出になるものです。

今日の服は、ジャケットスタイルを選びました。
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ダークオリーブの陰影が美しいウールのジャケットと、
ジャケットのボタンと同じマロン色のウールパンツです。
インナーには、マスタード色のニットを合わせて、
デコルテに明るさをプラスします。

さらに、華奢なゴールドの光をネックレスで添えました。
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メイクアップでは、セットアップのダークカラーが重厚になりすぎないよう、
オレンジピンクのチークと口元でバランスしています。

寒さ対策に、ミニスカーフも持参。
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襟元に暖かさが必要なら、さっと出して使います。

心に響く作品づくりに関われる幸せに感謝して。

日常に戻る、心の準備

今日は成人の日。
20歳を迎え、成人となったことへの自覚を深め、
みずから生き抜こうとする若者を励ます日として、
1948年から国民の祝日となっているそうです。

昨今では、20歳を超えて30歳を迎えたときに改めて旧交を深める「成人式」や、
20歳の2倍を生きた40歳の大人を対象とした「第二の成人式」なども開かれており、
「大人として生きる」とはどういうことか、生涯を通じて思いを深める方が
昨今、増えてきたのではと思います。
それぞれに描く、理想の大人像とはきっと素晴らしいものでしょう。

私にとっての理想の大人とは、
・エネルギーに満ちていて、周囲に分け与えることができる
・家族や職場の仲間を信頼して、大切にできる
・違いを尊重し、相手の良い面とおつきあいできる
・情熱を胸に、挫折から何度でも立ち上がる

という姿が思い浮かびます。
そんな方なら、どんな服をまとっているでしょうか?
いつも心にそう問いかけ、日々の装いのアイデアを浮かべます。

さて、今日は少し早めの鏡開きのおぜんざいをつくり、
いただいた年賀状をファイリングしたりして、
新春の祝賀ムードから一歩脱し、日常に戻る日でもあります。

そこで、カジュアルなコーディネートを組んでみました。
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キャラメル色のカシミアのニットと
少しあせた色合いのブルージーンズのスカートを、
MNGのジャケットと貴石ネックレスに合わせます。
スカートの中央から端にかけてのインディゴのグラデーションが、
ほっそりとした腰回りの演出に一役買ってくれています。

シンプルな装いなので、香水で変化をつけます。
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選んだのは、フェラーリのオードトワレ。
シトラスの香りで、来たる暖かい季節への予感を添えて。

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イヴ・サンローランの色彩

今日は自宅で過ごす一日。
休日のファッションは、自分のための装いを楽しみます。

選んだのは、イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュの
リブタートルとシルクジャカードのパンツに、
グレイパールのネックレスを二連にして、
タートルのチャコールグレイのブレスレットとともに。
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今からおよそ15年前、まだイヴ・サンローランが現役で活躍していた頃のものです。

西梅田にあるハービスプラザの1階に
イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュがあった頃、
通りがけにディスプレイを見るのが楽しみでした。

数体のマネキンが美しい色彩の服やビジューで彩られ、
マネキンの装いも、よく入れ替わっているものでした。

真夏のお出かけに気品を添える明るいオレンジ色の麻のワンピーススーツ、
流れるラインが美しい、黒いシルクのソワレ、
黒いタートルニットとウールパンツの上からさりげなく羽織られた、
タートルチェックに織り込まれた鮮やかなグリーンがはっとするウールのジャケット。
手仕事でていねいにつくられたガラスビーズやシルクタッセルのアクセサリーも、
これまでに見たことのない奥ゆかしく華やかな色彩を放っていました。
それは、日本とはまたひと味違った、パリの空気や南仏の香りを伝えるものでした。

そこで目にとまった深いブラウンのベルベットのスカートが、
イヴ・サンローランの服との初めてのつながりでした。

当時、私を担当してくれた店員さんは私よりも随分若い方でしたが、
物腰がとても洗練されており、その姿から、
一流ということについてたくさんのことを教わったように思います。

また、店長の方のコーディネートのセンスが実に素晴らしく、
着ていくシーンにあわせて、お店の各所に配置している服を
テンポよく集め、セットアップをいくつも提案してくださいました。

また、スカーフやストールのリボンの結び方を、
ふんわりと上手に決めるコツを伝授してくださいました。
それは、「もう、ここのお店ごと買いたい!」 と思わせる、見事な手腕でした。

その品格のあるおしゃれやサービスからもっと学びたいと思い、
当時会社員だった私はお小遣いを貯めては恐る恐る、
でもワクワクしながら、お店を訪ねたものです。

2002年にイヴ・サンローランが引退しして、
クリエイティブ・ディレクターが入れ替わり、
2008年にイヴ・サンローランの訃報を知ってからは、
ブティックの経営権もファッションテイストも変わり、
自然に足が遠のいてしまいました。

足繁くブティックに通った頃のことを、
今も懐かしく思い出します。

イヴ・サンローランが教えてくれた色彩は、
私のおしゃれの原点のひとつでもあります。
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