クラシカル・ジャポネーゼスタイルで、「和」を普段使いに

私の生まれた昭和40年代は、
ご高齢の方を中心に、
和服を普段使いしている方が
今よりも多くいました。

商店街だけでなく、住まいの近所にも、
数軒の呉服店があり、
和服をそろえるということは、
大人のたしなみの一つとして
定着していたように思います。

バブル経済の全盛期に大学生活を過ごし、
パートタイム勤務で、クレジット会社の
受付事務をしていたことがあります。

加盟店には大手の着物チェーン店がいくつかあり、
年に数回の催事を開く折には一日中、
数十万円単位のショッピングクレジットの
分割払いの審査申し込みが、
次々とFAXで届けられてきたのを思い出します。
また、和装の着付けを習う教室も、
今より多く見かけました。

それから二十年あまりが経ち、今や着物は、
特別な機会にだけ着る、
贅沢品になってしまいました。

特に、天然素材の織物はクリーニングや
しみ抜きなどのコストがかさむため、
特別な思い出の品以外は、自分で所有するより、
貸衣装を利用する方が増えたのではないでしょうか。

そんな中、貸衣装では取り扱われていない、
普段着の着物たちの数多くが、
今は処分されているようです。

先日、着物の古布をいくつか手に入れる機会があり、
西洋とは違った独特の控えめな色あいや
不思議な色あわせに惚れ惚れしてしまいました。

こちらは、中古和服のきめの細かなウール地を、
40年代風のワンピースに仕立て直したもの。
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作り方は、至って簡単です。
身頃と袖、襟を型紙に沿って切り、
直線縫いをすれば、ほぼ完成します。

襟の形や着丈の調整も自在で、
私のような裁縫の素人でも一日あれば、
作ることができるのです。

和布の良さは、直線縫いであっても、
身体のラインに沿って、美しいドレープを描き、
しっくりとまとまること。

そして、ほとんどの体型の方が
まとうことができることです。

おなかの出っ張りやO脚など、
体型のコンプレックスも、
おおらかに包み込んでくれます。

型紙ひとつで作ることのできる和布の服は、
どんな時代にも、また、どんな年齢の方でも
楽しむことができます。
私はこの装いを、
クラシカル・ジャポネーゼスタイルと
名付け、慈しんでいます。

自宅に眠っている和服で、
処分するのが惜しい・・・というお品があれば、
是非、現代に蘇らせてみませんか。

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