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色みの組みあわせ方と印象の法則(1)

洋服の色の美しい組みあわせに法則があることを、
ご存じでしょうか。

今日は、美しいといわれる色の組みあわせについて書きます。

色の組みあわせについてお話しする前に、
色の種類を見てみたいと思います。

次の図のとおり、色は、
赤、橙、黄、黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫
と円を描いて並べることができます。
color-ring(format)

この中の任意の色と、相性の良い配色は、
次の位置にある色といわれています。

1.同じ色の組みあわせ
2.ほぼ似た色の組みあわせ
3.大きく離れた色の組みあわせ

たとえば、基準となる色を、赤、黄、青とした場合、
調和しやすいとされる色の組みあわせは、それぞれ次の通りです。
すべらない配色

グレイになっている部分は、
非常に似すぎているか、中途半端に似ている色で、
伝統的な配色ルールでは、調和しにくい色とされています。

それでは、組みあわせについて、
一つずつみていきましょう。

【1】 同じ色の組みあわせ
☆同じ色相の組みあわせ

  • まとまり感がつくりやすい色の組みあわせです。
  • イメージは、選ぶ色みや明るさなどで変わります。
  • 単調な雰囲気ににならないよう、色の明るさや、
    鮮やかさが違う色どうしを組み合わせて使われます。

【2】 ほぼ似た色の組みあわせ
☆似た色相の組みあわせ

  • 色みが近い色どうしの組み合わせです。
  • 組み合わせた色どうしにほどよい共通感と変化があり、
    しっくりと馴染みます。
  • 【1】と同じく、単調な雰囲気ににならないよう、
    色の明るさや、色みの強さが違う色どうしを組み合わせて使われます。

【3】 大きく離れた色の組みあわせ
☆大きく離れた色相の組みあわせ

  • お互いの色を強めあう組み合わせで、
    インパクトのある印象を与えることができます。
  • 欧米では、シニアの方が堂々と着こなしている組みあわせです。
  • ただし、彩やかさが強い色をあわせると「どぎつい」印象になるので、
    色の明るさや、鮮やかさが違う色どうしを組み合わせたり、
    色の面積を変えてバランスを取ります。

さて、以上が、調和するとされている色の組みあわせ方の法則です。
一方、上に挙げていない、やや離れた色の組みあわせはどうでしょうか。
たとえば、次のような組みあわせです。
やや離れた色みの組みあわせ

このような色の組みあわせ方は、
アジアや中近東の民族衣装などに見られるもので、
オリエンタルな配色ともいわれます。
うまく活用すれば、エスニックな雰囲気を醸し出すことができます。
次のように、色の明るさや、色みの強さが近い色どうしを組み合わせると、
このような配色も使いこなすことができるでしょう。
やや離れた色みの組みあわせ(トーンそろえ)

クローゼットの中の服の中から、いつもの着こなしと違う色を組みあわせてみると、
まるで違う雰囲気を演出することもでき、いつもの服が見違えることがあります。
また、いつもは使わない色の組みあわせを使うことで、
いつもとは違う新鮮な気持ちになれたりするもの。
何かを新たに買い足さなくても、
日々の身支度の楽しみがもっと増えるといいですね。