「ものづくり」の重さ

今、クロノグラフの腕時計が、目の前にあるとします。

これを密封容器に入れて、超精密天秤で重さを量ります。

次に、クロノグラフの時計を分解して、
「部品の集まり」にしてから密封容器に詰め、重さを量ってみます。

そして、前後の重さを比較した時、

「部品の集まりのほうが、腕時計よりも1万分の1ほど、
軽くなっていた」

というと、皆さん にわかには信じられないのではないでしょうか。

従来の科学では、説明のつかない現象です。

川田研究所の会長、川田薫博士は、生命の起源を探究する中で、
「生命」の重さを量る実験を繰り返しました。

博士は、ラットに麻酔を打ち、密閉容器に入れて、
生きている時と死んだ後の重さを、超精密天秤で計測しました。

度重なる実験で判明したことは、
ラットが死んでしまった後に、
生きていた時よりも体重のおよそ1万分の1が減っていた、
ということでした。

この「差分」は、生体を維持していた生命エネルギーであり、
「生命体とは、生体と生命エネルギーから成り立っている」
ことを博士は導きました。

博士はさらに、生物以外の存在物にも踏み込んで研究を進めます。

人間が作り出した人工物に着目し、重さを量った後、
その「モノ」を部品に分解して、それぞれの重さを量り、
合計を求めました。

強力接着剤や男性用化粧品、玩具の発電機など、
身の回りの様々な商品で実験したそうです。

そして、前後の重量を比較した結果、
製品のほうが、バラバラの部品の集まりよりも
ほぼ1万分の1の重さを増していたそうです。

博士はこの差分を、
「機能エネルギー(人間の意識)」と名付けました。

「この道具を作ったら、人の暮らしが便利になるだろう。」

「困っている人の役に立つだろう。」

そんな、作り手の「想い」が、
部品とは全く違った機能エネルギーとなって、
製品に籠(こも)るそうです。

そして、作り手の「想い」が加わった製品は、
部品の集積品とは次元の異なる存在になるといいます。

・・・そういえば、
「人が住む家は、空き家よりも傷みにくい」
といわれます。

住む人が家のメンテナンスをするから、
という理由もあるでしょうけれど、
それだけではないようです。

さらに博士は、大量生産をによる商品と、
作り手が気を遣って生産したモノの「差分の重さ」には
明らかな開きがあったといいます。

つくり手の「想い」のエネルギーは重力となって、
確かに製品の中におさまっているのです。

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