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色の力を取り入れる~茶色~

茶色は、黄から橙、赤といった原色に
黒や灰色を混ぜることで生まれます。
色の幅が非常に広い反面、暗い色のため、
明るい色と比べて、色みの微妙な違いを
識別しにくい色でもあります。

茶色には、人を穏やかな気持ちにさせ、
集中力を高めて、事務ミスを少なくさせると
いわれています。

また、茶色はまとう人を堅実で、成熟した
包容力のある印象に見せてくれます。

茶色は、温かみを感じさせる色が得意な
イエローベースの人に似合いやすい色です。
でも、仕事着のボトムスに、あるいは、
鞄や靴、ベルトや名刺ケース、
メガネフレームなどの小物に、
ワードローブと調和する茶色を取り入れるなら、
どんなシーズンタイプの人でも、
茶色の効果を味わって頂くことができます。

[スプリングタイプ]
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黄色みを感じる、暖かで明るいニュアンスの
キャメルやゴールデンブラウンがおすめです。
スプリングタイプは、ボトムスや小物だけでなく、
コートやジャケットなどに茶色を使っても、
お顔やデコルテと調和して、健康的な印象を
つくることができます。

[サマータイプ]
brown(summer)
少し赤みを感じさせる、スモーキーな
ココアブラウンがお薦めです。
ピンクベージュやオールドローズと
組み合わせると落ち着いた印象に、
ミントグリーンやベビーブルーと
組み合わせるとモダンな印象になります。
上半身全体に茶色を使うと、
表情が暗くなってしまう方もあるので、
トップスの模様の中に茶色を含むなど、
小さな面積で茶色を使うことをお薦めします。

[オータムタイプ]
brown(autumn)
秋の実りを感じさせる艶やかな色が全体的に得意な、
オータムタイプは、茶色も深みのある色をお薦めします。
ローシェンナやチョコレートブラウンは
オータイタイプのベーシックカラー。
ワードローブのさまざまなアイテムと組み合わせて、
バリエーションを楽しめます。
茶色を使ってゴージャスな印象をつくり出せるのは、
オータムタイプならではの魅力です。

[ウィンタータイプ]
brown(winter)
青みがかった鮮やかな色や氷のように明るい色が
似合うウィンタータイプの茶色は、
色味をほとんど感じない、黒に近い濃い茶色。
あるいは、紫みによった深い色のボルドーをお薦めします。
一枚で着るとお顔の印象が暗くなってしまう人は
ポイント使いで茶色を取り入れ、
そうでなければスーツなどのアウターに使って頂き、
スカーフやバッグなどで鮮やかな色を差し色にすると
良いでしょう。

西洋と異なり、日本では古来から茶色は尊ばれてきました。
日本人は檜(ひのき)や杉、楠などの木材が使われた建造物や船、
わざわざ染料で染めてつくられた、多様な茶色の布を愛でてきました。
その代表となるのが、天皇陛下の御束帯で禁色とされた、
黄櫨染(こうろぜん)です。
黄櫨染2黄櫨染は、中天にかかる太陽の色を表し、
見る角度によってオレンジ色にも見えます。
西洋で高貴な色とされる、鮮やかで濃い原色とは
全く赴きの違う文化を感じさせる色です。

茶色をまとう代わりに、木々の息吹を感じる
シダーウッドやオークモスが使われている香水や、
塗香(ずこう)を試してみるのも一興です。
塗香塗香は仏教の修行者が仏様に捧げる
六種の供物のうちのひとつで、身を清め、
邪気を寄せ付けない効果があるそうです。

写経や法要の前に用いられている塗香を、
日常に取り入れることができたら、
仕草や立ち居振る舞いまでもが
優雅に変わりそうですね。