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「プラダを着た悪魔」

私の好きな映画のひとつに、「プラダを着た悪魔」があります。プラダを着た悪魔
ストーリー自体はフィクションということのようですが、
映画に登場するファッション誌の編集長は、
アメリカ版「VOGUE」の編集長であるアナ・ウインターが
モデルになっていると聞きます。

さわりのストーリーは、次のような流れです。

ジャーナリスト志望の主人公が、ファッション雑誌の出版社に就職し、
凄腕編集長のアシスタントを務めることに。

ファッションに興味がなく、仕事着も垢抜けないものばかりで、
2号サイズや4号サイズの服を着るために食事制限をしてまで
頑張っている同僚たちにも無関心。

そんな彼女を採用した上司の編集長は、
仕事上の秘書事項だけでなく、プライベートに及ぶことまで任務を要求。
仕事場を離れても携帯電話が鳴り、「至急案件」の指示が飛びます。

そんな鬼編集長の態度に、つのる不満。
ある日、編集長から仕事のことで厳しい指摘を受けた折、
同僚に不満をぶちまけます。
すると、同僚はひと言、「だったら、辞めてしまえばいい」と言います。

「上司がもっと理解を示してくれたら」「仕方なく、上司の意向に添えなかった」
と言っていた主人公でしたが、気づいてみると、
それは自分で決めた限界だったことに気づきます。

そう気づいてからの彼女の変身ぶりは見事で、
以前の着こなしとは打って変わって垢抜け、
編集長のアシスタントとしてふさわしい
美と知性を感じさせる装いになり、
上司の要求にも鋭意、取り組むようになっていったのです。

担当する雑誌のテーマは、「内なる美(Inner Beauty)」。
映画では、モード業界の華やかさや欺瞞、厳しさを映しながら、
実は主人公が自分に向き合い、真の心の美を見いだす旅を描いていました。

また、部下を優雅ながら奴隷のように扱う悪魔ぶりが印象的な編集長でしたが、
主人公の仕事ぶりに次第に好感を抱き、
主人公が彼女の元を離れて次の仕事を探す折には、
面接先に彼女の高評価を送るなど、
主人公の良い理解者になっていたことが印象的でした。

何度でも観たくなる、元気が出る作品です。
昨年の夏、小説の続編が出版されたそうで、
いつか読む日が待ち遠しいです。