膝上ワンピースを、ビジネスで着るには

街への外出着に、ちょっとおしゃれなワンピースは
重宝するものです。
でも、膝丈よりも短いアイテムをビジネスで使うとき、
あなたのイメージに少なからず影響を及ぼします。

以前、こちらのカシュクールタイプのウールワンピースを、
同じ色のブラウンのタイツとあわせて
とある講演会に着ていったことがあります。
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すると、会場で名刺交換させて頂いた何人かの方から、
いい意味のトーンで「秘書みたいですね」という言葉を頂きました。

こちらは、きちんと感を出したかっただけで、
「秘書」を意識してコーディネートしていなかったので、
はっと感じたのを覚えています。

問題は、「膝上丈」ということなのです。
太ももが直接的に見えていなくても、関係はありません。
ビジネスでは、どんな上質の服であっても、
ミニスカートに準じるアイテムを使うと、女性度が上がってしまい、
ビジネスの目で見てもらうのに妨げになる場合が多いのです。

つまり、同じ好印象であっても、
有能な人に見られるのと、
権威を持った人に見られるのとは別のことなのです。

そこで、このワンピースを使って、
重厚感を出せないか考えました。
そして、膝丈より3cm長いボックススカートと組み合わせてみました。
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今日、このセットで、4人の方に私の第一印象を測定してもらうと、
「落ち着きを感じる」「活発に見える」とのキーワードを
頂きました。

スカートを足したところで、前のイメージとあまり差がないように思えますが、
結果は異なりました。
ちょっとの違いが、大切なのですね。

もし、手持ちのビジネスライクでシンプルなワンピースがあり、
丈が少し足らないように感じるとき、
この方法でアイテムを活用することができます。

スカートの色合いは、ワンピースの色と調和するもので、
色の差がほどほどある程度が良いでしょう。

組み合わせて活用することで、
ビジネス向けのワードローブの幅が広がります。
新しい組みあわせの着こなしを是非、楽しんでみて下さい。

定番スーツをオフィスで着回す(ネイビー編)

ビジネスの場で最も活用できるスーツの色は、
ネイビー(紺色)だと思います。

それは、ネイビーのスーツに次のメリットがあるからです。

好感を得られます。
男性も、ビジネス服に多用しているネイビーのスーツは、
チームの一員として、職場にあなたを溶け込ませ、
親しみやすい印象へと導きます。

信頼感をつくります。
社内調整でもセールスでもプレゼテーションでも、
信頼がベースになければ、どんな秘策も徒労になります。
ファッショナブルな色のスーツとは対極的に、
ネイビーのスーツはまじめな印象をつくりだすので、
周囲との信頼感を築く、強力なツールとなるでしょう。

威厳ある存在に見せてくれます。
濃い色のスーツや高価そうに見えるスーツほど、
着る人を権威のある人物に仕立ててくれます。
チャコールグーや黒のスーツと並んで、
ネイビーのスーツは、着る人を尊重すべき人に見せてくれます。

さて、ネイビーのスーツを最大限に活かすセットアップをご紹介します。

■白いブラウスと
白×紺清潔感あるイメージと、明るい顔周りの印象をつくります。

■サックスブルーのブラウスと
サックス×紺白のブラウスと同様、知的で教養があり、
信頼ある人に見せてくれる組みあわせです。

■ベージュのブラウスと
ベージュ×紺堂々とした印象で、
由緒正しく信頼が置ける人物に見える組み合わせです。

■チェリーピンクのトップスと
チェリーピンク×紺グレーのスーツと同様、ピンクのインナーとは好相性です。

■ポピーレッドのブラウスと
ポピーレッド×紺こんな鮮やかな赤色でも、ネイビーのスーツと組み合わせると
ビジネス向きに変身します。
これが、組み合わせる色を選ぶ黒のスーツとは異なる特徴です。

もし、ひとつだけスーツを買うとするなら、
デザインがオーソドックスで、あなたの肌の色を活かす
ネイビーのスーツを手に入れることをおすすめします。

定番スーツをオフィスで着回す(ミディアムグレー編)

ビジネスに使われるスーツの定番色といえば、
紺、黒、グレーそしてベージュでしょう。

今日は、ミディアムグレーのスーツについて、
インナーで着回す方法について書きます。

サンプルののスーツは、
モノトーンで色味を感じさせないグレーのスーツです。

このような定番カラーでオーソドックスなデザインのスーツは、
明るい色のスーツのように着る回数を制約しないので、
インナーを変えることで、経済的に着回すことができ、
とても重宝します。

■白いブラウスと
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最もオーソドックスな組み合わせです。
地味で清潔なイメージが、信頼感を生み出します。
時には、趣味のいい着こなしよりも、
おしゃれのセンスがないように印象づけた方が
「信頼できる人」に見えるものです。

■サックスブルーのブラウスと
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白ブラウスと並んで、グレーとは定番的な組み合わせです。
男性の上司と外出したり、社外での会議に臨んだりする時は、
白ブラウスやこの組み合わせなら、ほぼ安心できることでしょう。

■赤ストライプのブラウスと
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いつも白とブルーだけではつまらない、という方に、
少しだけ赤みを足した、まじめなストライプのブラウスとの組み合わせを
おすすめします。
ブラウスの赤色は、細いストライプで、
ほんのり入った程度がコンサバティブです。

■チェリーピンクのトップスと
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少しずつ、インフォーマルになってきました。
ピンクとグレーは相性の良い組み合わせです。
中でも、ある程度の色味があって
(ピンク色は、淡すぎても濃すぎても
ミディアムグレーと組み合わせるのが難しいものです)
きりっとしているチェリーピンクがビジネスに使えるでしょう。
ピンクまたはオレンジピンクのリップやグロスを唇に乗せると、
より洗練された雰囲気になります。

■ポピーレッドのブラウス×グレースーツ
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たまにはがらりと雰囲気を変えてグレーのスーツを着たい方に。
地味なグレーの中からポピーレッドの色味がデコルテに少しだけ覗いて、
顔への視線を集める配色です。
ブラウスと同じ程度の色味のリップでそろえると、
印象がさらに引き立ちます。

ミディアムグレーのスーツは、
ライトグレーやペールカラーのインナーと組み合わせれば、
弱々しい印象に結びつきがち。
お詫びの時のコーディネートとしては成果を発揮しますが、
平凡で消極的な人物に見られるなど、デメリットもあります。
普段の着こなしでは顔周りを明るくする色か、
鮮やかさをほんのり足すバランスが、
グレーのスーツにあなたならではの表情を足してくれることでしょう。

「緑色」をめぐる文明の溝

今日は、落ち着きを感じさせるコーディネートです。
オリーブグリーンは、緑色と黄色を併せ持つ色であり、
オーラソーマでは、「見抜く力」、「他者に対する権力ではなく、
他者を力づける」光線を象徴しているそうです。
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一日がかりのふたつのミーティングのあとで、
明日が納期の仕事にとりかかります。

こんな日は、気ぜわしさを感じる一方、
少しでも関わる人々のお役に立てているのかな、
という充実感を覚えます。

さて、今日は「緑色」について書きます。

みなさんは、普段の暮らしの中で緑色の服を着るでしょうか。

アメリカのカラーコンサルタント、
フェイバー・ビレンによると、

緑色が好きな人は、バランス感覚があり、
目標に向かって確実に歩む人で、
歓談を楽しみ、資産や社会的名声を大切にする人々という
プロフィールがあるそうです。

一方、緑色が嫌いな人は、
心配性や寂しがり屋だったり、
自分のことを正当に評価されていないと感じていたり、
群衆の中での孤独感を覚えていたり
・・・といった特徴があると分析されています。

この「緑色」ほど、国や文化によって
違う気持ちで受け止められている色は
ないのではと思います。

日本では、
大自然の草木の色を連想させる、
癒やしと落ち着きの色。

イスラム世界では、
砂漠の中のオアシスを連想させる、
生命の色。

一転して、ヨーロッパでは緑色に
ネガティブなイメージを抱く人も多いのです。

それは、青色と黄色を混ぜることでしか作れなかった緑色が、
キリスト教世界では、「色光」という神の領域に人間が踏み込む、
冒涜の色とされていたからです。

また、古代から緑色は、
恋の季節である新緑の春を連想させ、
人間が超越できない大自然を連想させたため、
緑色は、ままならない運命に翻弄される色、
ときには不幸の色としてとらえられました。

トランプテーブルの台の色や、
ドル札の色がグリーンであるのも、
ままならない運命に人間を巻き込む、
賭博や金融へのイメージが背景にあるのです。

そして、ヨーロッパにとっては、緑色は
決して征服できなかった
イスラム文化を象徴する色でもあり、
不吉な色としてとらえられていました。

現在では、ヨーロッパでの緑色に対する印象は
自然をイメージさせる色として、
好意的に移りつつあるようですが、
ヨーロッパの人々の、緑色への悪印象は、
依然として残っているようです。

そのような背景から、
映画の主人公が緑色の衣装で知られている、
ピーターパンやロビンフッドは、
つかみどころのなさや、
支配への反抗の象徴であり、
緑色のドレスをまとったヒロインは
運命に翻弄される人物として
描かれているのです。

かたや、中国では、とくに男性にとっては、
緑色は侮辱の色。
緑色の帽子を贈られた男性は、
「私はあなたの奥さんのことを、
深く知っていますよ」という
その暗なるメッセージに、深い怒りを覚えるそうです。

緑色は、日本人にとっては何気なく知覚されているのに、
他国では、まったく違う印象でとらえられている色なのです。

日本の伝統色をまとう~甕覗色(かめのぞきいろ)~

今日は全国的に、ひときわ冷え込みましたね。

日差しは少しずつ明るくなっているので、

不思議な感じです。

午後から梅田で、ストリートスナップを撮影します。

寒さに負けず、気分が明るくなるコーディネートを

今日は選びました。
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甕覗(かめのぞき)色のウールのスーツを、

同色の入ったシルクスカーフをシングルノットで巻いて、

まとめました。

甕覗色はやわらかい緑みの青色で、

藍染めのいちばん薄い色を表す、

日本の伝統色です。

こんな寒い日の外出には、

春の水のような色を全身に感じて、

お出かけ先でのフットワークも軽くなりそうです。
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心にも最高の服を

今日は節分です。
これまでは関西以西が中心だった「恵方巻き」の習慣が、
関東方面にも広がりつつあるようです。

今日は、赤と青の繊細なストライプが入った綿のブラウスと、
パンチングレザーのスカート、
ラグラン袖の千鳥格子柄ライダースジャケットを
着ています。
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ブラウスは、Loro Pianaのもの。

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少しだけ化繊が入っており、ストレッチが利いて、
体の動きにそっと寄り添ってくれる優れものです。

さて、先日、コラム「男性が40代に着るスーツ、50代に着るスーツ」で
とり上げさせて頂いた、ショッピングに同行させて頂いた50代男性から、
スーツのサイズ直しをすまされたとのことで、
セットアップをお借りしました。

こちらの方の今回のコーディネートの条件をまとめると、
次のようになります。

■パーソナルカラー分析 :
ブルーアンダートーン・高彩度または無彩色・清色・中~低明度
・濁った色よりも、鮮やかな色のほうがリフトアップして(目もとがくっきりと)見える
・明るい色よりも、やや暗い色のほうが、輪郭が引き締まって精悍に見える
・温かみのある色を顔の近くに持ってくると、肌の色が不健康に見える
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■見せたいイメージ : 「結果を出す人」
具体的には・・・
・感情を脇に置いて、取引先や組織内での調整が臨機応変にできる人
・掲げたプランを緻密に実行・修正していく、根気とバイタリティがある人
・肝が座っていて、最後までやり遂げる自信にあふれている人

そこで、第一印象で、ご本人の良さを後押しできる
コーディネートがこちらです。

■「情熱・自信・根気」を感じさせるセットアップ■

濃紺スーツ×濃赤ネクタイ
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チャコールグレイスーツ×濃赤ネクタイ
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■「相談しやすい・コミュニケーション上手・柔軟さ」を感じさせるセットアップ■

濃紺スーツ×ターコイズネクタイ
OLYMPUS DIGITAL CAMERAチャコールグレイスーツ×ターコイズネクタイ
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第一印象を良くするために、
ご自身に似合う色を選ぶことは大切なことです。
しかし、パーソナルカラーはあくまで、
第一印象を決めるひとつの要素。

もっと大切なことは、
まとった服や身づくろいが、
ビジネスで求められているものに合っているかどうか、
そして、ワードローブだけでなく、
立ち振る舞いを含めたその人の第一印象がどのようなものか、
ということです。

自分の心にも最高の服をまとって、
ここ一番の勝負に臨んで欲しいものです。

ネイルポリッシュをはみださずに描く方法

雨上がりの、薄曇りの日曜日です。

今日も引き続き、自宅でワーキング。
いま、Adobe Premierで、
とあるムービーの制作中です。

ひと昔前まで映像制作といえば、
制作会社の方々だけの世界でしたが、
誰でも気軽に映像を創ることができる時代になったことは、
面白いことになってきた…としみじみ思います。

今日は、身軽に動ける服、というテーマで
コーディネートを組み立てました。
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日曜日のカジュアルさを感じさせるデザインで、
肌触りが軽やかな綿シャツを
ZARAのジーンズに合わせます。
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そして、ジャケットの色と、ベルトの色をそろえて、
明るい統一感を醸し出しました。

さて、今日は、
「ネイルポリッシュをはみださずに描く方法」について書きます。
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最近では、ジェルネイルの手もとの方も多く見られますが、
ネイルポリッシュは気軽に色を変えられて、
装いに合わせて変化を楽しめるアイテムです。

しかし、ポリッシュを刷毛で爪に塗る際、
爪のまわりの皮膚の部分にはみ出して、
あとでポリッシュの部分欠けの原因になりがちですね。

美しさを長持ちさせるのに、
薬局で販売されている白色ワセリンが便利です。

白色ワセリンを綿棒にとって、
爪の周囲の皮膚部分に塗っておくと、
皮膚の表面に薄い油性の保護膜を作ってくれるので、
その後で施したポリッシュが少しはみ出しても、
ポリッシュが乾いた後に、綿棒で拭うと、
きれいに取ることができます。

ただし、爪の表面には白色ワセリンがつかないよう、
ネイルリムーバーやアルコールを
綿棒に浸して爪を拭いておくとよいでしょう。
爪の表面にできた油の被膜を除いておくことで、
ポリッシュが長持ちします。

また、ワセリンは肌の表面にとどまるので、
クリームや乳液のように角質層にまで浸透することが
ほとんどないとのこと。

冬場は手先が乾燥しやすいので、
爪の周囲の皮膚の角質を守るのに
ワセリンは一役買ってくれそうです。

ぜひ、お試し下さい。
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シルクブラウスをカジュアルに着崩す

2月最初の日は、気分まで高まるような、
くっきりとした空模様です。

いくつかの雑務と仕事を済ませて、
昼下がりから外出します。
土曜日なので、カジュアルルックを選びました。

今日は自分のペースを大切に
一球入魂で仕事をするため、
肌ざわりや美しい色から、力を分けて頂きます。

選んだのは、プリーツが繊細なシルクの薄手のブラウス。
OLYMPUS DIGITAL CAMERAシルクの生地の感触はとても特別なもので、
心を解放させてくれます。

このシックなブラウスをあえて着崩し、
ピンク色のプルオーバーとジーンズを合わせます。
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こちらは、PINKOという
イタリアブランドのカジュアルウェア。
このぐらいの鮮やかなピンク色を着ると、
心まで晴れ晴れとしてきます。

ボトムスは、はき慣れたジーンズです。

そして、外出の際には、ピンクのニットを脱いで、
ベージュのカシミアジャケットを着用します。
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胸もとには、シルバーと貴石の鈍い光を添え、
手もとも、シルバーの時計でそろえています。
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こんな軽くアクティブな装いだからこそ、
メイクアップでは、少しだけはっきりとした印象を。
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皆さま、どうぞ良い週末を。