ココ・シャネルのショーが、一線を画する理由

先日、「日経スペシャル 私の履歴書」というテレビ番組があり、ファッションデザイナーの森英恵さんをとりあげたシリーズの第2話が放映されていました。

30代半ばに、仕事に子育てに追われる日々に疲れている頃、友人の「装苑」編集長の助言にひとまず従って、森さんはパリを訪れることにしました。

パリでもやはり、仕事のことが忘れられず、森さんはファッションショーを見て回ることになります。

その中でも際だって森さんの心をとらえたのが、ココ・シャネルのショー。
着心地とデザインを両立させたシャネルの服は、当時のモード界で不動の地位を築いていました。

森さんは、シャネルのショーを観て、あることに気づきました。
それは・・・

他のブティックのショーでは、
マネキンがまとう「服そのものが素敵に見える」。
でも、シャネルのショーでは、
服そのものよりも、まとっている「女性が内面から素敵に見える」
というのです。

女性が服をつくるということは、こういう違いを生み出すものか・・・と、森さんは驚きました。

そして、パリを離れる際にシャネルのスーツを誂え、袖を通した時に「またファッションの仕事を頑張っていこう」という活力が湧いてきたのだそうです。

このことからわかったことは・・・

ファッションは、自分の未知の可能性を引き出してくれるということです。
つまり、自分に対する確信や勇気、自尊心を高めて、生きる力を与えてくれるのです。

華やかで躍動感はあるけれど、どこか虚しく表層的になりがちなファッション。

しかし、関わり方によっては、ファッションは人を生かす力になるのです。

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